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広告運用の業務委託人材を有効活用する方法

  • Yoshihito Shindo
  • 2022年2月23日
  • 読了時間: 7分

業務委託

広告運用の業務委託人材が...


いまいち活躍できない。

稼働内容が不透明だ。

すぐ辞めてしまう。

受け身のスタンスだ。

スキルが低い。


そんな悩みはございませんか?



筆者は、自分自身で数多くの業務委託経験をしつつも、業務委託人材の採用、育成のマネジメント経験もしてきたことで、両者が気持ちよく働き、そして成果を上げるために重要なポイントが大きく4つあると感じました。


上記の悩みを解決するために、1つずつ説明していきますので、少しでも参考になれば幸いです。



まず最初に、業務委託人材の採用の段階から、十分に注意して面談に臨みましょう。



1.運用ノウハウと課題解決能力の確認


ケース問題を出す

広告運用のレポートを見ていると、よく「CPAが高騰しているからCPCを下げる」といった対症療法的な運用がいまだに目立ちます。問題の裏返しに近い施策を、もぐら叩きのようにしていく運用です。そんな人材を採用しないためにも、以下のような質問をすることで、分析力の高い人材を見極めましょう。



<質問例> ・普段施策を実行する運用レバーはどんなものがあるか? ・リスティングのアカウント構造やキーワードはどのような考えをもって設計するか? ・CPA目標が非常に厳しく、入札も限界まで下げて、キーワードも限界まで絞った状態。しかし、これによりほぼ露出がされない状態となってしまった。どのように打開するか?



など、普段どんなことを考えて運用しているかを面談時に質問することを推奨します。候補者が複数人いる場合は、これを聞くだけでレベルの違いを感じることができます。単なるオペレーターではなく、戦略家をアサインしましょう。



運用媒体の確認

運用できる媒体は多いに越したことはないです。なぜなら、様々な媒体の知識を持っている方が、視野が広く、立体的なプランニングをすることができます。例えば、「YouTubeで月間1,000万円の露出をされているのであれば、リスティング広告で十分に視聴リターゲティングが配信できる。」などです。


その他、分析力も高くなる傾向にあります。例えば、「ディスプレイ広告のクリエイティブでこんな訴求軸が効果が高いから、リスティングのキーワードに活かしてみよう。」などです。他にも多くのメリットがあるので、立体的な視点があるかを確認しながら人材を見極めましょう。



2.目線合わせ


まずは目的や課題を共有しましょう。


ex.)目的や課題

・広告運用ができる人材が社内にいないので、施策の整理から運用までワンストップで運用できる人がほしい。

・現在運用を委託している代理店が、掲載レポートを提出するだけで、どのような施策をしているか不明。信頼がおけない。運用内容の定期的な報告と施策を十分に考え、実行してくれる人材がほしい。

・アカウント構造が最適かどうかわからない。そこから設計してほしい。

・CPAがなかなか改善されないしボリュームにも課題

・GoogleのSEMだけで本当に良いのか?他の媒体も拡大したい。


これらを話したうえで、既に運用をしている状況であれば、管理画面を見せながら課題を共有することを推奨します。業務委託人材の視点に立って、改善するのが困難だった場合は、対策があるかどうかをざっくばらんに話した方がいいかと思います。




次に、稼働が開始してからの注意事項です。



3.業務委託とはいえ1人の人間。モチベート施策ももちろん必要


業務委託に対して、稼働レポートなどの稼働管理だけして、マネジメントした気になっていませんか?それは要注意です。


最終的な稼働管理の目的は、運用内容の可視化、一定の稼働量を担保させ効果改善を図ることだと思います。はたして稼働レポートは目的に寄与するのでしょうか?中長期的な目線に立ってみると、稼働レポートだけがそれに寄与するとは限りません。


業務委託人材も1人の人間です。無機質な稼働レポートや、細かい稼働管理によるマイクロマネジメントは、モチベーションが上がらない可能性が大いにあります。


以下はあくまで例ですが、そのようなことをして下さるクライアントとの仕事は、非常に気持ちがよくやる気もでました。管理されること以上に、モチベートされる方が、「もうちょっと頑張るか!」となります。



<業務委託のモチベート施策>

①社内メンバーとのzoomランチなどで交流を促す

②感謝を伝える

③別の案件相談もする

④「業績が改善された」、「大型案件獲得ができた」などの事業成果の共有

⑤報酬額をアップする(ボーナス等)

⑥飲みに誘う

⑦積極的な情報提供(外部の人間だからといって過度に情報を非開示にすることで、)



上記の①~⑦のいくつかを補足したいと思います。


①の社員との交流ですが、やはりお互い人間性を把握しておいた方が仕事がやりやすいです。例えば、「家族がいて、子どもも小さいのに仕事が忙しくて何もかも手が回らない。しんどい。」とか言われると、「忙しそうだしもっと手伝ってあげるか。」、「だから依頼がいつも遅いし納期も緊急ばっかりなのか。仕方ないな。」なんてちょっとおおめに見てしまうこともあります。社員メンバーも新しい人材から多くのことを吸収できるので、双方良しの施策になると思います。個人的には、これが最も良い施策だと考えます。


⑥飲みに誘うについてですが、これは正直、業務委託の人材は24時間を限界まで案件に使う人もいるので、一概に良い施策とは言い切れませんが、そのお誘い自体が嬉しいです。飲みはハードルが高ければ、①のようにzoomランチでも十分良いかと思います。



④の事業成果の共有については、自分のした仕事が大型受注に繋がって喜んでくれると、貢献実感や組織との一体感を生みます。


⑦についてはセキュリティの観点から難しいことも多いかと思いますが、可能な範囲で情報を開示してあげることが好ましいです。過度なシャットアウトは、疎外感を感じてしまい、他人行儀の振る舞いになり、本音を引き出せないコミュニケーションになってしまう可能性があります。なるべく社員の一員として接してあげましょう。




4.絶対にしてはいけないこと



隙あらば買い叩こうとする

業務委託人材も、やがて業務に慣れ徐々に稼働時間が減っていきます。稼働時間の観点だけで報酬を下げようとすることが散見されますが、あまり好ましくありません。


それならば、より上位レベルの仕事を依頼することで、互いのレベルアップを図る方が、中長期的な観点で事業がスケールすることが多いと感じます。また、業務委託人材の貢献実感も沸き、より積極的な姿勢を見せてくれるようになります。なので、業務委託を採用する際は、ある程度、中長期の時系列で起こりうる事象と対策を想定しておきましょう。




情報だけ盗んでインハウス化を急ぐこと

副業人材は、日々スキルのインプットとアウトプットの戦いです。クライアントに提供するスキルは、今まで多くの業務をこなしてきた中で、培ってきた大事なものです。


それをいとも簡単に入手し、インハウス化しようとすることは、副業人材もあまり気分の良いものではありません。「使い捨て」という恐怖心と毎日戦っている副業人材からすると、そのリスクこそ、自己研鑽の動力源でもあるし、クライアントの観点に立つと、情報を入手し利活用するのは当たり前なので、この構造を否定することはできません。


また、成果を上げている副業人材は、副業という世界に足を踏み入れた人間としての覚悟があるので、「使い捨て」をされないくらい毎日アウトプットをし続けるだけの、膨大なインプットをするプロ意識も持っています。


そんな、孤独に戦う戦士に一定の敬意を払ってあげることで、信頼関係が築けると感じます。例えば、自社の脅威にならない範囲で、逆にナレッジを提供してあげたり、自社の案件を通じてレベルアップを図れる機会を提供してあげる等、相手にも報酬以外の何かを提供してあげることが重要だと考えます。

  



以上のことを意識的にコミュニケーションしてあげるだけで、業務委託のパフォーマンスは飛躍的に改善されることと思います。もちろん、甘やかせとは言うつもりはありません。使えない人材で、打開余地が無いと判断すれば容赦なく切り捨てるべきです。しかし、繰り返しになりますが、これらを意識するだけで100の能力を150ぐらいまで上げることができると実感しておりますので、是非参考にしてみてください。


業務委託の目線の話が中心になってしまいましたが、これは発注側、受注側の両方の経験を十分に積んできた人間としてのフラットな意見です。結局、業務委託も1人の人間でした。って話でした。最後まで読んで頂きありがとうございました。



弊社でも広告運用のプロ人材が多数在籍しております。業務委託の酸いも甘いも知り尽くしたプロ人材です。大手広告代理店の運用の経験はもちろん、さらにストラテジックプランニング、マーケティングリサーチ、クリエイティブ、CMプランニング、チームマネジメントなど、「運用×〇〇」という、複合的なスキルを持った、立体的な思考のできる人材のみを集めたチームです。他社にはない、戦略性、独自性、圧倒的なクリエイティブインパクトをもたらし、事業成果に貢献します。是非お気軽にご相談下さい。


広告運用のTrading Desk
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